東急東横線元住吉駅徒歩2分・綱島街道沿い司法書士事務所

皆様のご信頼を頂き25年
 

司法書士中井浩一事務所

〒211-0025 神奈川県川崎市中原区木月2-18-6 メゾン住吉202

受付時間:9:00~18:00(土日祝祭日は要予約)

無料相談実施中

お気軽にお問合せください

お気軽にお問合せください

044-435-8835

実務あれこれ

 こちらでは、当事務所が実務上経験した出来事に関して、雑感を

交えながら、ご紹介させて頂きます。

 但し、以下に記載した当時の裁判所・法務局の取扱いが現時点に

ては、変更されている場合などもありますので、その点をご留

の上、ご覧下さい。

印鑑証明書援用の可否

 1.所有権一部移転(A→B)、2.根抵当権設定登記の連件申請をしたところ、東京法務局○○出張所から、1の登記の申請に使用した売主Aの印鑑証明書は、2の登記申請の設定者Aの印鑑証明書として援用出来ないので、もう1通Aの印鑑証明書を添付するようにとの電話を受けました。

 当方の「なぜ援用出来ないのですか?」との問いに、調査官の「登記の目的を異にするので、添付の趣旨を異にするから」との回答。

 そこで「そもそも、印鑑証明書添付の趣旨は、①登記義務者の申請意思確認のためか、②書面の真正を担保するためである。従って、この①と②の添付書面として使用した印鑑証明書間の援用を、添付の趣旨が異なるという理由で認めないことは一応の理屈として理解できるが(同じものを2枚付けさせるという馬鹿げた実務の弊害ではある)、①の場合の条文上の要件は、原則として「所有権の登記名義人が登記義務者となるとき」であり、同一の登記の目的でなければならないという限定はない。その意味では、今般の当方の1及び2の申請は、ともに①の趣旨であって、添付の趣旨を異にするものではない。」と反論したところ、登記は補正なく完了しました。

 当該法務局が、書面の援用を認めない理由の「添付の趣旨を異にする」を誤って解釈した事例です。平成17年の不動産登記法改正で印鑑証明書の原本還付を認めなくなったことから、生じた弊害ですが、同じ証明書を、申請人の負担も顧みず、平気で2枚でも3枚でも付けさせることに何の疑問も感じない行政のなせる業です。立法担当者もそんな細かいことまで気がまわらなかったのでしょうが、証明力の点でも全くの無駄であり、国民目線の行政を目指して頂きたく、法務省には運用上なんとか改善して頂きたい問題です。

 

 

売買日付以後の日を原因とする抵当権抹消登記

 我々の業界の商業登記の世界では非常に有名なK先生からメールを頂きました。

 曰く、K先生がまだ司法書士となられる以前に私が行った①売主の抵当権抹消登記(原因日2/4)②売主から買主であるK先生への所有権移転登記(原因日1/31)が連件でなされているが、これはたまたま為された登記なのか?とのご質問でした。

 K先生は、当時、実体には合致するが(当時K先生の友人の売主が返済した公的機関は、返済と同時に抹消書類を交付して貰えず、しかも委任状の原因日は、返済日ではなく書類の交付日を記入して来ました。)、登記原因が上記のような依頼が出来るのか不安だったが、私が自信をもって「可能です。」と応えたので、専門家に委ねようと決断したのだが、今同じ司法書士になってみて、やはり理由が分からないとの事でメールを頂いたのでした。

 この問題の回答は、理論的には、「実体法上の登記権利者・登記義務者と登記法上の登記権利者・登記義務者は、異なるものである」と答えることが出来ます。つまり、実体法上、1/31に、本物件の所有権が売主から買主に移っていたとしても、買主が登記法上、現実に登記を申請できる抵当権抹消登記の申請適格者たる登記権利者になるためには、登記簿上、登記権利者として形式的に表示されることが必要だからということです。たとえ、連件であっても、②の登記が為されていない以上、①の登記時点においては、売主を抵当権抹消登記の登記権利者と扱わざるを得ないというのが登記法上の登記権利者という概念なのです。

 

 

親族が成年後見人になれる可能性、空家となった不動産の有効利用

 ある有料介護施設に居住する資産家のご主人から、現在空家となって10年が経つ自宅の有効利用を考え、奥様の後見開始の申立手続を依頼されました。(*婚姻20年の配偶者贈与の特例を使って以前奥様に自宅の持分を移転したため、現在自宅は夫婦共有名義になっています。)

 後見人候補者について伺うと、私ももう90歳なので、一人娘に成年後見人になって貰いたいとの希望を伺いました。最近、親族後見人によって被後見人の財産が不当に侵害される事件が多発しており、職業後見人が選任される可能性がある旨の話をすると、身内のことはあまり他人に関わって貰いたくない。それに妻の預金は、11年前に妻がアルツハイマー型認知症を発症してからは手をつけていないし、これからもつけるつもりはないとのことで、毎月50万円以上かかる施設代等は入居してからの10年間そうだったが、これからも全て自分が負担する。私の預金は妻の6倍以上あるので心配もない。気になるのは、空家にしたままの自宅だが、賃貸一括管理の業者に依頼してアパートでも立てれば、相続対策にもなるし、家賃も入ってくるので、居住用不動産処分の許可申立も一緒にして貰いたいとの事でした。

 お話の状況なら、親族による財産侵害の危険はないので、一人娘を候補者にして後見開始の申立をしてみましょうと依頼を引き受けたところ、審問の面接官からは、これだけの資産(約4000万円)がある場合、親族後見人が選任がされるケースは100%ないと一刀両断。

 親族後見人による被後見人の不当な財産侵害の防止という趣旨は、理解出来ますが、今般のケースは、10年以上被後見人の預金を引き出しておらず、年金等によって貯まる一方なので、このような金額になったものであり、この預金ついては、これからも使用するつもりもないし、親族は十分な資産を持っているので、たとえ一人娘が後見人に選任されても、その趣旨に反しないと、面談で訴えた事柄を再度、上申書にして家裁に提出しました。

 被後見人の預金を一切使用しないと言っているにも関わらず、後見支援信託の利用は?とか

マニュアルしか頭にない担当官とのやりとりを経て、後見監督人を付けるとのことで妥協し、親族後見人の選任をなし得ました。ところが、この選任された後見監督人は、家裁の意向を受けてなのか自宅の有効利用は、被後見人が死ぬまで一切認めないと依頼者及び後見人である娘に通告して来ました。

 90歳の依頼者はこれじゃ何のために申立をしたのか意味がないと嘆き、後見人である娘さんは、母が死なないと何も出来ない。母が死なないと・・・いつの間にか母の死ばかり考えてしまう自分に嫌悪感を抱き、精神的にダメージを受けてしまいました。

 裁判所や我々司法書士の任意団体であるリーガルサポートにおいては、成年後見制度が、あくまで成年被後見人のための制度であって、親族や家族のための制度ではないからという理由で、例えば、相続税対策なども考慮した、現状空家となっている成年被後見人の自宅の有効利用などには非常に消極的な様です。

 また、積極的な行動に出るより消極的に運用にした方が安全であるのも分かりますが、相続人が被後見人の財産を食い物にする例外を除き、多くの場合、家族が被後見人の人生を支えているのであり、被後見人もまた家族の幸せを第一に考えているのであるから、ある程度家族の希望に沿った運用をしたとしても、それが被後見人のためにならないとは一概にはいえないのではないでしょうか。

 ちなみに、本件に関する相続税対策は、被後見人の配偶者が90歳であることから、相続人のためばかりでなく、被後見人のためにもなること、また被後見人の配偶者には、十分過ぎる資産があり、仮に事業による失敗があったとしても被後見人の資産に影響を及ぼすこともないこと、そもそも、被後見人には、自身が持分を取得した配偶者贈与に掛かった費用・税金・これまでの固定資産税の支払を配偶者が行ってきたことから所有の意識が見られなかったこと、親族の最大の懸念である近隣住民の苦情にも対処できること等の理由を記載し、当初、後見監督人の同意書なく居住用不動産処分の許可申立をしたところ、途中で後見監督人の同意を得、何とか許可を得ることが出来ました。

お問合せはこちら

お問合せはこちら

044-435-8835

お問合せフォーム

♪手前味噌♪

=事務所職員談=

 当事務所所長は、法務省司法書士試験試験委員・神奈川県司法書士会副会長・横浜ひかりライオンズクラブ会長など、多方面の役職を歴任しており、きっと皆様のご信頼にお応えすることが出来る、とっても優しい先生です。

代表者ご挨拶